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テーマ 第8回 新たな風にエール 歯科衛生士 長山和枝
もっと、ちゃんと教えてくれたら私だってわかるのに!できるのに!
なんて、教わるだけの最初の頃はできもしないのにそう思ったものです。
教える立場になってしまうと、教わっていた頃の気持ちを忘れてしまうものですね。 その気持ちを忘れず、どうしたら上手く関わっていけるのか? 必要なのは相互理解と、信頼関係だと思います。

考えてみて下さい。自分自身のことを何も理解していない人に、褒められても、叱られても、心に響きませんよね。 信頼している人、自分のことを分かってくれていると思う人から、褒められたり叱られたりしたことなら必ず心に響くはず。 相手を理解しようとし、良好な信頼関係を築くことが、教えていく前の重要なポイントになると思うのです。

こちらにとって医院にとって大事なことだから、相手もそれを大事と思って聞くだろう、と言う先入観がすれ違いを生みます。
すれ違いを最小限にするためにも、相手からまず教えてもらうこと。 どこまでわかっているのか、何がわかっていないのか、何がわかれば動けるのか。 興味を持つものも、疑問を抱くポイントも、覚えていくペースも、皆バラバラ。それをよく観察し、見ていて違うな、と思ったらその場で確認。 教える事は教わることだと痛感します。

もう一つ重要なポイントは、なぜそうするのか、理由を伝えること。 物の配置やアシスタント、診療の流れ、患者さんに対する処置や声掛けに関しても、なぜそうしているのか、なぜ今日そうしたのか、 伝えることで同時に医院として大事にしているもの、方向性も伝わっていくと思うのです。

そして、して欲しいと思う事を、自分自身も必ず実行する。
患者さんに笑顔で接して欲しいと思えば、まず自分がそうする。 実行している姿を見せることが、本来一番の教えること、になるはずです。大切なのは、相手の成長を本気で願う気持ちです。 どう受け取るかは相手次第でもありますが、私達には、先輩として、正しいと思う事を伝え続けていく義務があるのですから。
歯科衛生士 長山和枝
http://www.watanabeshika.net/pc(わたなべ歯科)